ジャズ好き集まれ
アップライトベースを作ろう③
その次にエンドピン部分の加工にはいります。エンドピンといっても、ピンではなく、ステンレスパイプをつかいます。これをアジャスターで長さ調節できるようにしたいと思います。アジャスター本体は30ミリの真鍮丸棒を70ミリぐらいでカットしてを使います。中心には16ミリのステンレスパイプが通る穴をあけますがこれは旋盤を使ってあけました。本体の横にストッパーのネジが付けられるねじを切った穴を設ける。
エンドピンのアジャスターを設置する底板はツーバイフォーの材木を2重にして、外側にはアジャスターが通る大きさの穴を開け、中側には16ミリのステンレスパイプだけが通る穴をあけます。これでアジャスターがベース本体に入り込むことはありません。
アジャスターは特に固定はしません。これはテールピース(弦吊り)をアジャスターと針金で結ぶので固定する必要がないのです。弦を張ると凄いチカラで引っ張られるので、弦が張ってある状態ではアジャスターは動きません。
テールピースはもとのウッドベースについていたのは長すぎるから適当に切って短くする。
表の板はそんなにチカラがかかることはないので12ミリ厚の杉の板を張ります。
ここまで来たら、あとは駒の加工です。駒はウッドベースに付いていたものでそのままでは使えません。
これもひと工夫して弦高の調節ができるようにします。
ちょっと大変だけど弦高が調節出来ると出来ないとではえらい違いになります。せっかくですからがんばってやります。
ウッドベースの表面は丸みがありますが、このアップライトベースは真っ平らです。
駒の足はカーブに合うようになっているため平に合うように角度をつけてカットします。足の部分にアジャスターを付けるわけですが、これも真鍮で自作です。駒本体の方に遊び穴を開け、切断した方に開けた穴にはタップでネジを切り、アジャスターのネジがキチンとはまる。これで、弦の高さが調節できるようになった。
最後はピックアップの取り付けですが、一般に売られているピエゾとか沢山ありますが、値段が高い1万円以上します。それに代わるものはないかと思っていたら、いいのがありました。1500円のチューナー用のピックアップです。
ウッドベースに付けていたのは、バーカスベリーとかポリトーンのピックアップを駒につけて使っていましたが、今度のアップライトベースには、駒の足の当たる所の板にくぼみをつけチューナー用のピックアップがすっぽりはまるようにして使います。
テストしてみると、これが1500円のピックアップかと思うくらいいい音が出るじゃないですか。これで大まかに完成しました。
元のウッドベースの時の状態が悪かったといいましたが、指板がボロボロであちこち穴が空いてたり凹んでたり本当に使い物にならない状態でした。
これを修復するにはどうしたらいいかと思い、またホームセンターへ行く。色々探してウッドパテというものを買ってきて試そうとしたら、これは、穴埋めとか補修的なもので強度がないことが判明したので、またまたホームセンターへ行き、今度は店員に強度のあるやつを探してもらった。
ありました、ウッドエポキシというやつで、2つの粘性のある固体を同量ずつよく混ぜ合わせ、指板に塗りつける。柔らかいうちに表面をなめらかにしておくのがコツと書いてあった。
丸1日おいて表面がカチカチになる前に少し修正して、完全にカチカチになったら木と同じになる。こうなると簡単には加工がしにくい。ヤスリとかナイフとかで表面が平らになるように削っていく。指板の表面が一直線にならないと、音がビリつくので計りながら平にした。この作業は結構かかった。
アップライトベースを作ろう④に続く