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ジャズボーカルセッションに行く理由は

投稿日:2017年4月11日 更新日:

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ジャズボーカルセッションに行く理由は

ジャズライブの店ではジャムセッションを盛んにやってます。
もちろんボーカルのセッションもあります。
ジャズボーカルを練習している方は、
頻繁に通って勉強されてます。

そんな方はジャムセッションに何を求めて
通っていらっしゃるのでしょうか。
これによって勉強の仕方も変わってくると思います。
一番多いのは、慣れるためということですが、
これにはまず歌うことに慣れる。
それから生バンドをバックにして歌うことに慣れる、
曲のアレンジに慣れるというものです。

歌うことに慣れるということですが、
新曲を覚えているのでこれをセッションで歌ってみたい、
という気持ちはよくわかりますが
覚えたてでまだ歌詞もメロディーも完全に出来上がってないうちに、
セッションで披露するには早すぎるし、
参加するのはもったいないと思う。
まだうろ覚えの歌を人前で歌うのはかなりの勇気がいるし、
歌詞・音程・リズムの乗りが完璧に出来てからの方が、
歌のいいところ、悪いところが見つけやすいし、
上達も早くなるでしょう。
多分こういう人は自宅で練習する暇がなくて、
気軽にセッションに参加して
そこを練習の場所として考えているんであって、
あまり真剣にジャズボーカルをやろうという人ではないという気がする。
それとも、自分の歌に自信があって
練習しなくても曲を知っているから歌えるという人かもしれない。

バンドで歌う事に慣れるということは、
生のバンドで歌うことの意義がどこにあるかを
見つけることだと思います。
プロのバンドに伴奏してもらうということで、
素人が歌うだけでも緊張してまともに歌えないものです。

何回か歌ったことのある曲ならば、
イントロが流れてきて歌いだすタイミングはわかると思うけど、
あまり歌ったことのない曲では、
イントロのどこから入るのかわからないまま
演奏が終わってしまったみたいなことが大いにあります。

歌いやすいようにやってくれるのだから、
歌は完璧に覚えておかないといけない。
それでないとその伴奏が歌いやすいのか
歌いにくいのかの判断ができない。
歌うのに精一杯だと周りを聞くゆとりがなくなって、
せっかくいい伴奏をしてもらっても
全体にいい音楽とはならない。
すごくいい伴奏をしてもらえば、
歌もそれなりに上手く歌えるようになるはずだし、
そうならないと意味がない。

こういうことを試す意味でもバンドで歌うことに慣れれば、
バンドを聴く耳をもつことが自然に身に付くと思う。
そうでなければ、カラオケで十分でしょう。
その理屈ならば、ステージで同じ曲を
毎回歌っても構わないと思う。
毎回というのはちょっとやり過ぎかもしれないが、
3回歌う機会があれば2回は歌い慣れた歌を、
そして1回を新しい歌を歌うことでバランスをとる。
新曲といっても歌詞・音程は覚えた状態の曲でないと意味ありません。
それにある程度は歌い込んでおかないと、
周りの音が聴き取れないことになるので。

アレンジに慣れるということですが、
ジャズボーカルによくあるアレンジの一つに
ルバートというのがあります。
ヴァースの部分をルバートでやって
コーラスからインテンポで
エンディングはリットで終わる
というやり方はかなり使うので
打ち合わせの時に説明しておけば大丈夫です。
しかし、曲の途中でブレイクがあったり
テンポが倍になったり半分になったりするようなアレンジでは、
伴奏する方も譜面ひかじりついた状態で
必死で譜面を追いかけるのが精一杯。
これでは、アドバイスをしてもらいたくても、
演奏者の方に余裕がなくてそれどころではない。
こういうアレンジのものはセッションには合わないし、
持ち込まない方がお互いのためにいいと思う。
ミュージシャンも慣れない譜面を初見で弾くのはできたとしても、
譜面に追われるので演奏に感情を込めるどころではない。

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